「レーダー探知機」ってナニ?
昔から、カー用品大型専門店にはレーダー探知機コーナーが必ず設置され、各社の最新モデルがずらりと並べられているが、
オービス(速度自動取り締まり機)の進化と競い合うように、探知機も日々賢くなっている。
くれぐれも速度の出し過ぎには注意してもらいたいが、レーダー探知機をクルマに置くことで、常日頃から自車のスピードを意識するようになり、結果として安全運転へつながるのだ。
しかし、一口に「レーダー探知機」と言っても、その種類はメーカーによってさまざま。何を基準に、どれを選んでいいのかわからないという方も多いはず。
そもそも、オービスの発するレーダー波をキャッチする機器だから「レーダー探知機」と呼ばれているのだが、
もはやレーダー波を出さないオービスが主流となりつつある現在、最新のレーダー探知機選びのポイントとは?
レーダー探知機を選ぶポイント
【レーダー波】
オービスのレーダー波は周波数によってXバンド帯とKバンド帯があるので、両方のレーダー波をキャッチできることが大事。
どこに潜んでいるかわからない移動オービスやネズミ捕りでも、レーダー波を出すタイプの取り締まりなら、レーダー探知機で受信が可能。
※レーダーの周波数を可変する取締機も存在するため、機種によっては受信できない周波数もあります。
【GPS機能】
路面にコイルを埋め込んで速度を計測するループコイル式やLHシステムはレーダー波を使わない。
これを警報するには、GPS搭載型のレーダー探知機がマストとなる。固定式のオービス設置位置が近づくと、確実に警報を行いドライバーへ知らせてくれる。
【レーザー対応】
固定式、移動式、半固定式とも急増中のレーザー式オービスが今後の主流。
ピンポイントで違反車両にレーザーを当ててくるため、従来のレーダー探知機では反応してくれないので厄介だ。
これからレーダー探知機購入を考えているなら、レーザー対応品がイチオシです。
【液晶モニター】
今やフルカラー液晶搭載が常識だが、モニターの大きさは各社モデルにより2.4〜4.0インチあたりに分かれている。
もちろん大きいほうが視認性は高いが、設置スペースに制限が出てくることも考慮したい。
モニター自体でタッチパネル操作が可能かどうかもポイント。
【探知機の形状】
大きく分類すれば、シンプルで取り付け性の高いワンボディ型、受信感度の良い場所へ設置しやすいセパレート型、すっきりと収まって後付け感のないルームミラー型などの形状がある。
【データ更新】
今どきのレーダー探知機は、データ更新が可能かどうかも大きなポイント。というのも、レーダーでキャッチできないオービスはGPS情報がカギ。
次々に増えたり撤去される固定式オービスのデータは、常時最新に保っておきたい。また、データ更新が有償か無償かも確認を。
【OBDIIアダプター対応】
車両側に備わっている「故障診断コネクター(OBDII)」の接続に対応していれば、レーダーをより正確に、そして便利に使える。
GPSが途切れた場合も車両から速度の情報を取得して位置を算出できるため、より警報の精度が向上。さらにエンジン水温や回転数などの情報を「メーター」として表示可能になる。
選ぶ際はオプションのOBDIIアダプターがより多くの車種に対応しているかと、表示できる情報の項目などのチェックを。
最新の取り締まり事情は?
レーザー式は幹線道路、高速道路を問わず設置されているそうで、特に神出鬼没な有人取り締まりにも十分気をつけたい。
オービスってナニ?
まず大きく「固定式」と「移動式(可搬式)」に分けられるオービス。「固定式」は、高速道路や主要幹線道路に設置されているタイプで、古くはフィルムで撮影、最近ではデジタル画像で速度違反車両を自動で撮影する。
これに対して「移動式」はどこでも持ち運んで撮影できる、速度取り締まりの“出張所”。どこに潜んでいるかわからないので、厄介な存在。
さらに最新のオービス機は「半固定式(半可搬式)」、つまり無人の取り締まり機ではあるけれど、外して簡単に移設できてしまう機動力が備わっているので、本当に注意が必要だ。
またオービスとよく間違えられるのが、ナンバー読み取り機の「Nシステム」だが、こちらは監視カメラの役目で設置されているので、スピード違反の取り締まりには使われていない。
レーダー探知機でのキャッチが難しいと言われる「光電管式」オービスは、光センサーを用いたタイプで、移動式の有人取り締まりによく使われる。
オービスの種類とは?
「レーダー式」
走行している車両に対してレーダーを照射し、速度を計測する。
レーダーの照射機器は道路の上部に設置、カメラは基本的に路肩へ設置。かつてはオービスといえばこのタイプが主流だった。
近年、図のような小型化した新型の導入も進んでいるが、こちらは古い探知機では受信できないレーダー波(Kバンド)のため、いざという時に警報ができない。最新の「Kバンド受信対応」機種で対策を。
※レーダーの周波数を可変する取締機も存在するため、機種によっては受信できない周波数もあります。
「ループコイル式」
路面に磁場を出す装置を複数埋め込んで、コイルとコイルの間を通過する時間から走行車両の速度を計測する。
スピードオーバーを検知すると、赤外線を搭載したカメラで違反車両を撮影。フィルム切れもなく24時間無休で監視することが可能。
「Hシステム」
通称“はんぺん”などと呼ばれる、四角い大きな装置からレーダーを照射し、道路を走行中の車両速度を計測。
スピード超過と判断されると、その脇に据えられたカメラで違反車両を撮影する。しかし従来型のHシステムはすでにメーカーの製造が終了しているらしく、徐々に消えゆく運命のようだ。
「LHシステム」
ループコイル式と新型Hシステムの“いいところ”を組み合わせた、新型オービス。固定式としては最近の主流ともいえる。
レーダー照射を使わないので旧型レーダー探知機では判別が難しい。カメラとフラッシュ、2つの四角い箱が並んでいるのが見た目の特徴。
GPS搭載のレーダー探知機でしっかり防御したい。
「レーザー式固定オービス」
見た目には「ループコイル式」「LHシステム式」に酷似しているが、実はレーザーを速度違反車両に照射して取り締まる、最新の固定式オービス。
これに対抗するには、しっかりレーザー対応、GPS搭載のレーダー探知機で検知しよう。
「レーダー式移動オービス」
いわゆる「ネズミ捕り」のような、ワンボックス車にカメラや計測器を備えて張り込み、レーダーを照射する昔ながらの取り締まり方法。
しかし近年目撃情報の多い図のような新型では、従来の「Xバンド」とは異なる「Kバンド」を利用しているとされており、Kバンドにも対応した最新型のレーダー探知機ではないと歯が立たないので注意。
移動式はどこにいるかがわからずGPSが役立たないものの、最新のレーダー波にもしっかり対応した機種であれば安心だ。
※レーダーの周波数を可変する取締機も存在するため、機種によっては受信できない周波数もあります。
「レーザー式移動オービス」
現在急増しているのがレーザー光を使った移動式オービスで、コンパクトで機動力に優れているから、すぐに“営業開始”できてしまう。
しかもレーザーに反応するレーダー探知機でないとキャッチできないので要注意。取り締まりポイント手前に、警告の看板が設置されることもあるが、見落としやすい。
「半固定式オービス」
幹線道路や首都高速にも出没するケースが報告されているタイプ。特徴的な「樽」のような形状のオービスや、一見固定式に思えるようなタイプもある。
さらに、最近では道路脇に設置スペースだけをあらかじめ複数設けておき、「オービス本体だけを神出鬼没で設置する」図のようなタイプも登場し始めている。
小型の移動式に比べると機動性はないのだが、こちらもレーザー式なので対応モデルでないと検知できない。
機種紹介
警報性能はどの機種も最新の取り締まりに対応しているので安心。
各機種の詳しい説明はぜひ、商品別ページでチェックしよう!
トータルバランスに優れた、ワンボディタイプのスタンダードモデル。高解像度の3.1インチカラー液晶はタッチパネルとタッチスイッチを採用しているので、ドライバーの直感的な操作が可能。警報時には、グラフィカルな3Dマップ表示とLEDなどで警報ポイントもわかりやすく伝える。
タッチレーザーシリーズのワンボディ最上位モデル。3Dマップ表示などで、警報ポイントも一目瞭然。業界最大の画面インチ数4.0インチカラー液晶で、多彩なグラフィックへの対応と高い視認性を確保している。静電容量式タッチパネルで直感的なフリック操作が可能。
タッチスイッチ採用の2.4インチの液晶を搭載した、コンパクトワンボディ設計のスタンダードグレード。3Dグラフィックとアナウンスで警報を確実に通知。小さくても、最新のレーザー式移動オービスにしっかり対応。最新のGPSデータを、無料でダウンロードのうえ更新できる。
レーザー&レーダー受信部とディスプレイが別体式で、取り付けの自由度が高いモデル。業界最薄の11.9mmという3.1インチ静電容量式タッチパネルディスプレイは場所を選ばず設置が可能。受信部分もルームミラー裏側など、遮るものがない適切な位置へ設置できるので、高精度な警報をドライバーへ知らせてくれる。
TEXT:BLITZ Co.,Ltd. 2023
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